FPG(7148)株を分析してみた

久しぶりの銘柄分析です。

今回は、FPG(7148)の分析をしたいと思います。

この企業は金融系で成長著しいですね。

グロース株投資をしている個人投資家の中では有名所でしょうか?

ここのところ株価が下がってきているので、改めてチェックしてみました。

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ビジネス概要

同社は独立系金融サービス会社であり、タックス・リース・アレンジメント事業、不動産関連事業、保険仲立人事業、M&Aアドバイザリー事業、証券事業、信託事業、航空機投資管理サービス事業を遂行している。主力事業はタックス・リース・アレンジメント事業(2016年9月期売上高構成比90.3%)である。

シェアードリサーチ社レポートより引用

上述の通り、FPGはタックス・リース・アレンジメント事業という事業を主力としている会社です。

うーむ、これだけ見ると何をやっている会社なのか、さっぱりわかりませんね(^^;)

もう少し深掘りしていきましょう!

タックス・リース・アレンジメント事業

ざっくりいうと、富裕層や企業からに出資金を募り、それを原資に航空機や船舶、海上輸送用コンテナを購入、それを航空会社や海運会社に貸し出す、という事業です。

ここで出てくる登場人物はざっくり以下の4者。

(ホントはもっと複雑ですが、簡単のため)

  • FPG
  • SPC(リース事業を行うために設立するFPG子会社)
  • 出資者(富裕層や企業)
  • 賃借人(航空会社や海運会社)

それぞれの登場人物が以下のような流れでビジネスモデルが動いています。

  1. FPGがリース事業の案件ごとに、SPCを設立し、出資持分を出資者に販売。
  2. SPCは出資金や銀行借入を使い、航空機や船舶を購入し、航空会社や海運会社にリース。
  3. SPCは資産を定率減価償却していき、リース期間前半を赤字、後半を黒字とする。
  4. SPCは資産を売却する。

さて、FPGのビジネスモデルの旨味をそれぞれの登場人物の目線で見てみます。

FPGおよびSPC目線

SPCはFPGがリース案件毎に設立した子会社であるため、一緒に考えます。

FPGはSPCの運営業務を一括で受託する形で行っています。

よって、運営手数料が、SPC→FPG と流れています。

この手数料の原資は、

  出資者から受け取った、SPC出資持分販売手数料

  賃借人から受け取った、リース料金

から主に構成されています。

特に、出資者から受け取る手数料は、出資額の15%程度とかなり高額となっています。

つまり、ここで味噌なのは、FPGおよびSPCはリース料金では儲けようとしていない、ということです。

本来であれば、出資者は投資家として、リース事業による収益を還元してもらうことを目的としそうなものですが、この「リースで儲けようとしていない」という利害は出資者とも一致しています。

ココらへんは、出資者からの目線で書きます。

出資者目線

出資者から見ると、15 %もの手数料を取られているわけですから、相当な見返りがないと納得いきませんよね。

その見返りは、「税の繰り延べ効果」という形で返ってきています。

先程、ビジネスの流れの中で、

「SPCは資産を定率減価償却していき、リース期間前半を赤字、後半を黒字とする。」

と書きました。

これにより、出資者はリース期間前半で出資分に対して損失を出すことができ、出資者(多くは中小企業)の本業での利益と相殺することで、利益を圧縮、税金を少なくすることが出来ます

具体例がシェアードリサーチ社のレポートに載っていたので、引用しておきます。

具体例として、中小企業の経営者が7年後に退職、廃業することを決め、退職金相当額を期間7年のオペレーティング・リース事業に出資することによって課税を繰り延べる場合を考える。

(中略)

出資時の決算期において、中小企業は、本業の利益とSPCからの損失の分配を相殺して利益を圧縮し、課税を繰り延べる。7年後、中小企業は当該経営者に対する退職金支払いにかかる費用に、SPC期間満了時の出資金の償還額を充当する。これによって、当該中小企業は、出資時決算期に支払うべきであった本業の利益に対する税金を支払う必要がなくなる。代わりに、退職金に対して課税されることになるが、企業に掛かる法人税の実効税率約40%に対して、個人に掛かる退職金の税率は最大で22.5%である。(中略)当該経営者は、退職金に対して支払うべき税金と企業として支払うべき税金の差分の税負担を軽減できる。

シェアードリサーチ社レポートより引用

 

このように、税の繰り延べ効果を出資者は期待するため、リース事業そのものによる収益による分配金は多少はあるものの、主たる目的とはならないというわけです。

賃借人目線

最後に、航空機や船舶を借りる賃借人目線です。

再三述べたように、SPCはリース料金による収益化を主とする必要が無いため、リース料金を他のリース事業を主として行っている企業に比べて安く提供をすることができます。

よって、航空会社や海運会社はより安価な料金でリースができるため、大きなメリットとなりSPCから喜んでリースをするというわけです。

以上、まとめると「税の圧縮」という大きなお財布が原資となり、それぞれの登場人物がWin-Winとなるビジネスモデルになっているといえます。

業績

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FPG IRページより引用

図の通り、売上・利益、ともにきれいな右肩上がりとなっており、その成長率も著しいものが有ります。

おおよそ20-30 %程度の成長率を維持している業績を叩き出しています。

しかも、営業利益率がめちゃくちゃ高いです。大体60%以上の営業利益率となっており、非常に強いビジネスモデルを持っていることが伺えます。

一方、直近の2017年9月期第1四半期決算をチェックすると、以下のような内容になっています。

売上

 4,743百万円(前年同期比18.2 %減

営業益

 3,020百万円(前年同期比26.2 %減

純利益

 2,227百万円(前年同期比19.1 %減

これを見ると事業の成長性が頭打ちしているようにも見えます。

この辺については、決算書に以下のような記述があります。

前第1四半期に利益率の高い案件の販売が集中したことも有り、売上高は前年同期に比べ減少いたしました。

FPG 2017年9月期第1四半期決算資料より引用

また、主な事業であるリース事業についても、賃借人の設備投資時期に依存するとのことで、今期は第2四半期以降にその時期が来るとされており、予想どおり今期も増収増益を達成することを見込んでいます。

実際、4月14日に今期第2四半期の上方修正をしており、計画通り順調な業績を出せそうですね。

成長性

競合他社は少なく高い利益率を維持できる

現在、このような事業形態を持っている企業は、国内にほとんど存在しないらしいです。

よって、競争はあまり起きておらず、高い販売手数料を維持することができています。

しかし、ビジネスモデル的には、資金さえ回っていれば参入できそうな気もするので、なぜ競合企業が存在しないのかは腑に落ちないところ。

強いて言えば、出資者となる企業とのコネクション作りが障壁になりえるかもしれません。

出資者の開拓余地

さて、主な出資者である中小企業は、国内に100万社存在するとのことで、現在FPGと事業を行っているのはそのうちの2,000社程度。よって、開拓余地はまだ海のように存在するといえます。

今後も高い成長が見込まれると思われます。

リース事業自体の市場規模

航空機や船舶を購入し、それをリースすることになるわけだが、賃借人の需要はどの程度と見込めるのでしょうか?

航空機・船舶ともに1機・1船あたりの額が莫大であり、その市場は非常に大きいです。

また、航空機市場は今後も増加傾向が予想されているようですので、賃借需要は減ることはなさそうですね。

以上を踏まえて、今後も高い成長を阻害するような要因は今のところ見つかっていません。

あるとすれば、案件が増えすぎた際に人が足りなかったり、資金が足りない、などが起こり、機会損失と成長の鈍化は起きる可能性はあると思っています。

買いかどうか

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現在のチャートは上記の通り。

ここのところ下げ傾向です。

金融株は直近下げているので、それにつられているところがあるのかなと。

現在は、北朝鮮関連のリスクが意識されやすいので、下がる局面もあるでしょうが、現在の予想PERは約10倍と割安。

ただし、FPGは過去にも結構PERが一桁になったりもしていたようなので、さらに下値を掘る可能性も考える必要はあります。

しかし、過去の業績やこれからの成長余力を考えると買いを検討していきたいと思っています!

また、リスクとして過去にFPGは第三者割当増資や公募増資を何度か行っています。

それによる短期的な下げ局面はこれからも起こる可能性はあります。

しかし、これらの増資によるFPGの資産増加は、リース事業における資産購入の原資にも繋がり、少なくとも過去の増資は必要な増資であったと私は考えています。

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チョーコク (@chokoku_J)さんの最新ツイート。長期的に年10%利回りを目指すひと。主に日本株と投資信託で運用中。本業は新規商品開発をするエンジニアです。資産運用系ブログもたまに更新してます^_^
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