銀行株が急上昇している理由と急落した理由

市場分析

三菱東京UFJ株(正確には、”三菱UFJフィナンシャル・グループ”株)を、少し前から保有しています。

ここしばらく、レンジ相場で上がっては下がりを繰り返しておりました。それが最近急上昇して結構な含み益を生み出してくれています。

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株価の上昇もすごいですが、出来高の増加もすごいですね。この急上昇はトランプ大統領決定の直後からです。年始からは急落していた銘柄です。

ここでは三菱東京UFJ株がなぜ急上昇しているのかだけでなく、年始から急落していた原因も一緒にまとめてみます。

現在の業績推移

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最新の損益計算書を日経から引用しました。

2015年までは比較的順調に利益が増えていますが、2016年, 2017年は経常利益は下がっていますし、一株当たり利益も減ってしまっています。残念ながら。そもそも業績はうまく成長に乗れていません。

【減益】マイナス金利政策の長期化で国内は本業の融資利回りが低下を続ける。投資信託の販売額も伸び悩み、手数料収入も減る。アジアなど新興国経済の減速で海外融資も減速。原油価格の回復で資源関連の融資の与信費用が期初の想定を下回るものの、最終減益に。自社株買いは引き続き検討する。

(2016/11/25付 日経電子版より)

日銀が行っているマイナス金利政策による影響で、金を集めてそれをより高い金利で貸し出すという基本的な銀行融資業があまり儲からなくなったこと、また、銀行の多くの資産は日本国債へと投資されていますが、その日本国債の利回りがマイナス金利政策によって低下し、収益を上げにくい構造になってしまったというところもあります。

とにかくマイナス金利政策は調べるほど銀行業にとっては、あまりいい影響がなさそうですね。特に、マイナス金利ってことは、銀行が日銀に金を置いておくと、逆にペナルティ的に金を取られるってことですもん。

日銀「置いとく金があるなら、市場にばらまけ!」

ってことですもんね。

かといって、銀行が市場の企業や個人に金を貸そうとしても景気が良いのか悪いのかよくわからない現在、なかなかいい融資先は見つからなそう。その辺が影響して業績悪化してるのかね。

三菱UFJフィナンシャル・グループの公式ページ上でも業績悪化の原因に金利低下が挙げられています。

Q. 2017年3月期第2四半期業績の概況を教えてください。

A. ■連結業務粗利益
業務粗利益は前年同期比1,397億円減少しました。海外の預貸金・手数料収益および債券関係損益が増加しましたが、金利低下を受けた国内預貸金収益の減少と運用商品販売の減少に円高の影響が加わり減少しました。
(三菱UFJフィナンシャル・グループ 2017年3月期第2四半期業績・よくある質問より)

一方で、長期金利が下がることで債券価格は上がるはずなので、保有していた債券価格上昇による含み益は結構な額になるのでは?という気もします。

特に三菱東京UFJ は言わずとしてた国内最大手の銀行ですから、巨額の日本国債を抱えているはず。ここでは大儲けできてるんじゃないかなー。(どこかの記事で、三大メガバンクの中でもUFJが一番含み益が大きいというのを見た気がします。)

債券価格と金利の関係が反比例する理由については、以下の記事とかご参照ください。

 

2016年のはじめに急落した理由

特に2015年の末から2016年のはじめには株価が急落していました。

その理由は大きく2つだと思います。

  • マイナス金利導入による業績悪化が予想されていた。
  • 市場全体がリスクオフムードになり株価が下がっていた。

一つ目の方は、上述のマイナス金利による業績悪化は未だ表面に出ていなかった頃ですが、それが連想されていたため。実際にその通りに業績は悪化したので、当時の投資家の読みは正しかったということですね!

二つ目。この頃は市場自体が急落したころです。年始の株式市場でいきなり株価が急落したのを覚えています。中国の金融不安によるものでしたね。

銀行株はよく景気敏感株として景気が良いときによく上がり、景気が悪くなると真っ先に下がります。それは実際に銀行株を保有して日々の株価動向を見ているとめちゃくちゃよくわかります笑。何か悪いニュースが出るとよく下がりますね。

以下参考記事です。

 

トランプ相場で銀行株が急上昇している理由

さて、トランプ大統領誕生が決まってから、三菱UFJフィナンシャル・グループ株は3割近く上昇しています。他の銀行株も勢い良く上昇しています。その理由を調べてみました。

理由は以下の通り。

  • 米国金融規制緩和による収益拡大期待。
  • 巨額の景気刺激策による収益拡大期待。
  • 円安による海外収益の拡大期待。
  • 米国長期金利上昇による収益拡大期待。

では、ひとつずつ。

 
米国金融規制緩和による収益拡大期待

銀行や証券などの分離を迫るグラス・スティーガル法の復活と、デリバティブ取引などで金融機関に負担となるドッド・フランク法の見直し。規制強化と緩和の両方が公約に盛り込まれているためだ。 (2016/11/14 日経電子版より)

トランプ大統領の政策の中にには、グラス・スティーガル方の復活と、ドッド・フランク法の見直しが含まれているとのこと。

特に、ドッド・フランク法は2008年のリーマン・ショックの原因となった金融業界の暴走を再発させないために出来た規制法だったはず。この規制を取っ払うことで、金融業界はより自由に事業を行うことができるみたいです。また、この規制は非常に複雑で、これを守るだけでもかなりのコストがかかるとか。

これらの規制緩和が金融業界にとってはプラスと判断され、株価も上昇しているようです。

 

巨額の景気刺激策による収益拡大期待

トランプ大統領の政策には1兆ドルの景気刺激策や法人税の減税が含まれています。

金融は金を動かして儲ける仕事ですから、当然金の流れが大きくなり、金の貸し手や借り手が増えれば業績にはプラスのはずです。

トランプ氏は1兆ドルの景気刺激策や法人減税など大胆な景気刺激策を打ち出してきた。三井住友フィナンシャルグループの宮田孝一社長は「実現すれば我々のビジネスに追い風」としながらも、実現可能性については慎重な見方を示す。 (2016/11/14 日経電子版より)

これは、先程述べた、景気が良くなれば銀行株は上昇する、ということにも通じますね。

 
円安による海外収益の拡大期待

日本のメガバンクは海外でも事業を行っています。

円安になれば海外で稼いだ外貨の評価は相対的に増えるので、円安は業績のプラス要因になります。

昨日の記事にも書いたとおり、米国大統領選挙のあとから円安が急激に進んでいますから、それが株価を押し上げているといえます。

一方で、トランプはドル高・円安に対しては良く思っていません

なので、このまま円安が進むのかは疑問が残ります。そのへんはいろんな記事で解説されていますね。

 
米国長期金利上昇による収益拡大期待
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景気刺激策への期待からか、現在米国の長期金利は急上昇しています。

長期金利の低下は銀行にとってマイナス要因になることは、散々述べましたね。逆に金利が上昇すれば銀行、そして金融銘柄にとってはプラスになるというわけです!

ちなみにこれにつられてか、日本の長期金利も上昇傾向にあります。

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以上が簡単ですがここのところ銀行株が急上昇している理由をまとめたものです。

原因は主に米国の大統領選によるものなので、当然ですがアメリカの金融株も急騰しております。

私はアメリカの個別株は手出ししていないので、あまり興味ないのですが。

(だって、決算書英語ですもんw)

 

最後に

急上昇の理由がトランプ大統領の政策によるものだということはわかりました。

そうなってくると、大統領就任後に政策を実行できるかどうか、それが景気にたいしてプラスの影響を与えられるのか、というところが気になりますね。

日銀はマイナス金利をやめたわけではないですし、所詮は日本ではなくアメリカでのことなので、上昇はそれほど長続きしないのでは?と思ってたりします。

でも、期待を込めて「ホールド」しときます(^^)

 

では。


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【随時更新】私が分析した過去企業分析記事・総まとめ

2018.05.13


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