フェイスブックがデーティング機能を開始予定!既存出会い系ビジネスへの影響は?まじめに考察してみた

企業分析

本日、異性出会い系サービス「Omiai」を運営するネットマーケティングの株価が急落しました。

理由を調べるとフェイスブックがデーティング機能、つまるところが、出会い系サービス(以下、マッチングサービス)を始めるというニュースが原因のようです。

この記事のまとめ
  • 既存マッチングサービスとは住み分けによって共存すると考えられる
  • 日本でのマッチングサービス参入には法律・国民性による障壁がある

  • フェイスブックはマッチングサービスでの競合優位性は高い

 

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ネットマーケティング(6175)株を分析したら、Omiaiの強さと業績成長の理由が分かった

2017.11.19

 

フェイスブックがマッチングサービスを始めると発表

フェイスブックが出会い系サービス(以下、マッチングサービス)を始めると発表しました。

【参考】米フェイスブック、デートサービス開始へ 独身ユーザー2億人

「フェイスブックでは2億人のユーザーが独身だと掲載しており、明らかに何かできることがある」と述べた。

フェイスブックは世界一のSNSサービスで、億人規模の個人情報を持っています。

チョーコク
これだけ多くの個人情報を使えばものすごいマッチングサービスが作れそう…(ゴクリ)

 

既存のマッチングサービス運営会社の株価は急落

この発表を受けて、世界最大のマッチングサービス「Tinder」を擁する、マッチ・グループの株価は急落しました。

日本でも、マッチングサービス「Omiai」を運営しているネットマーケティングの株価が急落しています。

チョーコク
私の保有株も直撃しました(泣)

 

確かにフェイスブックがマッチングサービスを始めたらめちゃくちゃ強い競合になりそうですから、この株価急落は納得。

しかし私は、フェイスブックがマッチングサービスを始めたら既存サービスは全て食われてしまうのか?というと話はそんなに単純ではないと考えています。

その理由をまとめていきます。

 

既存マッチングサービスが生き残れる理由

フェイスブックがマッチングサービスを始めても、私は既存サービスは生き残れると考えています。

むしろ、これをきっかけにマッチングサービス市場自体が活性化し、既存サービスも成長する可能性もあります。

既存サービスが生き残れる理由は以下の通り。

既存サービスが生き残る理由
  • マッチングサービスは想像以上にニーズが細分化されている

  • 日本は独自の法規制が存在する

  • マッチングサービスに対する国民性の違いは大きい

 

マッチングサービスは想像以上にニーズが細分化されている

「マッチングサービス」と一言で言っても、そのニーズはかなり細分化されています。

ざっと挙げても、これくらいはありそう。

異性マッチングサービスのニーズ
  • 結婚相手を探したい
  • 恋人を探したい
  • 趣味の友達を探したい
  • 飲み友達を探したい
  • セフレを探したい
  • 不倫相手を探したい

 

健全なニーズからアンダーグラウンドな匂いのするニーズまで様々です。

では、これら全てを満たすマッチングサービスは存在するでしょうか?

絶対しません!

なぜなら、マッチングサービスとはその字のごとく、互いの目的が一致して初めて「マッチングする」からです。

ここが一方的な発信が許されるツイッターなどのSNSサービスとの大きな違いです。

マッチングサービスでは、ツイッターなどの多くのSNSサービスが目指す

「様々なニーズを持った大人数を集める!」

という考え方ではなく、

「偏っているけど同じ強いニーズを持つ少人数を集める!」

というのが基本にあります。

つまり、サービス設計を複数のマッチングニーズを満たすようにすべきでないのがマッチングサービスであるはずです。

 

このように考えると、

「フェイスブックがマッチングサービスを始める!=全ての既存マッチングサービスが淘汰される!」とはならないでしょう。

事実、世界最大・最強のマッチングサービスである「Tinder」は日本に上陸して大分経ちますが、広く普及しているかというと微妙なところです。

少なくとも、Tinderは「飲み友達探し」や「趣味友達探し」といったマッチングサービスの中でもラフなカジュアルデーティングに特化した出会いを提供しており、「結婚相手探し」や「恋人探し」をターゲットにしたOmiaiとは共存しています。

このことからも、マッチングサービス業界では異なるニーズを満たす複数のサービスが共存するのが普通であることが分かります。

一方で、フェイスブックがネットマーケティングの「Omiai」と全く同じニーズのユーザーを獲得するサービス設計をしてきた場合はネットマーケティングはかなり苦しくなるでしょうね。

フェイスブックがマッチングサービスを始めることには、多くのユーザーを抱えている以外にも大きなメリットがありますから。

詳しくは後述します。

恋愛以外のマッチングサービスも多数存在する

ここでは恋愛系マッチングサービスだけに絞ってニーズを書きました。

しかし、マッチングサービスには他にも、

  • ビジネスパートナーを探したい
  • 自分の知らないキャリアを持った人と話したい

といったビジネスや自己啓発寄りのマッチングサービスというのも存在します。

 

日本は独自の法規制が存在する

日本には「出会い系サイト規制法」という法律が存在します。

詳細は省きますが、ざっくり言うと、未成年が出会い系サービス、つまり、マッチングサービスを使うことを禁止することを目的とした規制です。

これによって、マッチングサービス運営会社は利用者の年齢確認を行う義務が生じます。

年齢確認は運転免許証などの身分証明書の提示が必要なので、運営の手間はかなりのものになります。

フェイスブックが日本でマッチングサービスを行うには、厳密にはこのような面倒な手間と機能を日本のためだけに追加する必要が出てくるはずです。

これを嫌がり、フェイスブックが日本ではマッチング機能を提供しない可能性もあるかもしれません。

実はTinderなどの海外発マッチングサービスは、年齢確認手順を行なっていません。

私は法律の専門家ではないので、詳しくは分かりませんが、これを見る限り、この規制はかなり曖昧な運用が行われているのかもしれません。

ですから、出会い系サイト規制法があったとしてもフェイスブックがそれを無視して日本でサービス開始する可能性は十分にあり得ます。

 

マッチングサービスに対する国民性の違いは大きい

国民性の違いも大きいでしょう。

日本で流行っているマッチングサービスの傾向をみると、

  • 非匿名で、真面目な婚活・恋活マッチング(=下心があると思われないマッチング)
  • 匿名で、かなりラフな身体の関係を探すマッチング(=下心があっても身元が特定されないマッチング)

のどちらです。

かなり乱暴な分け方ですがあながち間違っていないと思います。

つまり、「自分が下心があってサービスを使っているとバレたくない」というのが日本人の本心ではないかと。

一方、欧米発のTinderは「非匿名でラフなマッチング」というサービス設計になっています。

これは日本人の傾向とはズレており、中々普及しにくいと思われます。

しかし、欧米ではTinderは大ヒットしているところから、国民性の違いっていうのがあるんでしょう。

フェイスブックのマッチングサービスが日本人にどれだけ合った設計ができるか、というのもOmiaiといった既存マッチングサービスとの競合度も影響しそうです。

 

フェイスブックはどんなマッチングサービスにしてくるのか?

Facebook announces dating feature for meeting non-friends

こちらの記事が現在ある情報を詳しく解説してくれています。

特徴をまとめると次の通り。

  • マッチングサービス用のプロフィールは別途作成する
  • 自分の友達には利用していることが通知されないし、表示もされない
  • 興味のあるイベントを選択し、互いの興味・関心・共通の友達をもとに相手が提案される
  • マッチングしたら、テキストメッセージが可能になる

こんな感じ。

気になったのは、おすすめの相手として「共通の友達(mutual friends)」が要素となっている点です。

これは好き嫌い分かれそうですね。

私だったら共通の友達がいる相手にマッチングサービスを使っていることがバレたら嫌な気がします。

私の感覚が日本人の代表とはいいませんが、日本人の感覚とは少し違う気がしています。

また、記事中にはこのように書かれています。

Still, the question is whether Facebook has built enough barricades between its social network and new dating feature. Users might find it creepy to do it all in one app.

【訳】ただ、フェイスブックが既存のソーシャルネットワーク機能とデーティング機能を十分に分けてくれるかどうかは疑問です。ユーザーはそれらを同じアプリ内で使うことに抵抗を感じるかもしれません。

「TechCrunch – Facebook announces dating feature for meeting non-friends」より引用

これは確かに同意です。

どんなに説明的に「既存フェイスブック機能とデーティング機能は分けます」と言われたとしても、同じアプリ内で利用することに抵抗を感じる人は多いと思います。

このポイントをフェイスブックがどう解決していくのか、今後も要チェックしていきたいところです。

 

この記事を読む限り、フェイスブックが提供しようとしているマッチングサービスは

(ラフな出会いを提供する)Tinderよりは真面目で、(婚活・恋活を提供する)Omiaiよりはラフな出会いを提供する

くらいの温度感のサービス設計なのかな、という印象です。

チョーコク
とはいえ、正直これがどのくらいOmiaiに競合し、ネットマーケティングの業績に影響するのかは未だ評価難しいです!

 

超有名巨大企業フェイスブックがマッチングサービスで発揮する強さとは?

フェイスブックのような超有名巨大企業がマッチングサービスに参入する場合、無名企業が行うよりも大きなアドバンテージが存在します。

有名巨大企業のアドバンテージ
  • 「安心感」がマッチングサービスでは大きな売りになる
  • マッチングサービスの肝である広告費が潤沢にかけられる

 

「安心感」が大きな売りになる

普通に考えれば、「恋人が欲しい!」というのは健全な欲求なはずです。

しかし、マッチングサービスには未だに「出会い系」のアンダーグラウンドで悪い印象を持っている人がかなり多く、その心理的なハードルから利用を躊躇しているケースがかなり多いと思われます。

しかし、誰もが知っている超有名企業が運営していると言われればどうでしょう?

この心理的ハードルは大分減って利用者は増加するはずです。

実際、既存のマッチングサービスでも、サイバーエージェントが「タップル誕生」というマッチングサービスをやっていたり、リクルートが「ゼクシィ」のブランドを使って「ゼクシィ恋結び」というマッチングサービスを行なっています。

これらはそれぞれ、超有名企業名(サイバーエージェントやリクルート)あるいは超有名サービス名(ゼクシィ)を出すことで、安心感を与えて利用のハードルを下げることに寄与しています。

フェイスブックは、知らない人はいない超有名企業ですから、同じかそれ以上の効果が期待できて大きなアドバンテージとなるはずです。

 

広告費が潤沢にかけられる

マッチングサービスと他のウェブサービスの大きな違いに「口コミ拡散性が効きにくい」という特徴があります。

「このSNSめっちゃ面白いよ!」と友達に教える人はいても、「このマッチングサービスはすごく会えるよ!」と友達にわざわざ教える人はあまりいないでしょう。

下手をすると友達に

「え!?マッチングサービスって出会い系だよね?そんなのやってるの!?」

なんて言われるか思われてしまう可能性がありますから。

ですから、マッチングサービスでは広告宣伝によるユーザー獲得を基本として「巨額の広告費による広告レースが競合サービス間で行われている」と言えます。

また、マッチングサービスは「勝者総取り」の構図が強いですから、如何に広告費をかけてユーザーを集められるかという一種のチキンレースとも言えます。

フェイスブックは2018年のフリーキャッシュフローが40億ドル以上の超々巨大企業です。

広告費のチキンレースで負けることはないでしょう。

また、フェイスブックは日本だけでも3,000万人近い月間アクティブユーザーを抱えていますから、その既存ユーザーへの宣伝広告が容易であることからも広告費の最適化という点で大きな強みがあるといえます。

マッチングサービスの広告費が大きくなる理由

口コミ拡散がが効きにくいという点以外にも

  • 競合サービスとの技術的な差別化が難しく参入障壁が低い
  • アクティブユーザー数の多さがサービスの強さに直結する
  • 勝者総取りなので、如何に早くユーザーを集められるかが重要

というマッチングサービスの特徴によるところもあるでしょう。

 

以上のようにフェイスブックがマッチングサービスを始めるとしたら非常に大きな優位性があることは間違いありません。

ネットマーケティング株を保有する私としては、ネットマーケティングがフェイスブックとガチンコ勝負をすることになったら…、撤退ですかね(笑)。

 

最後に

フェイスブックがマッチングサービスを開始する!というサプライズニュースをきっかけに、マッチングサービスの特徴、既存サービスへの影響の有無、フェイスブックが持つ競合優位性について書いていきました。

結論は「フェイスブックのマッチングサービスの詳細サービスが分からないと何とも言えない!」ということになります。

その内容によっては、今回のネットマーケティングの株価急落がただの杞憂に終わるのか否かが分かるでしょう。

個人的には、マッチングサービスに関しては日本国内はガラパゴス的なところがあると思うので、楽観的にとらえていますが。

 

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