日本ライフライン(7575)の業績と今後の成長性、株価をチェック!

企業分析

日本ライフライン(7575)の2018年3月期決算が発表されました。

日本ライフラインは私も結構長いこと保有していたため今回もチェックしてみました。

 

日本ライフラインとはどんな会社か?

当社は、循環器領域を専門とする独立系の医療機器商社であり医療機器メーカーです。
広く心臓疾患に関わる医療機器を取り扱い、日本国内の医療現場をサポートしています。

日本ライフラインHPより引用

 

循環器領域、特に心臓疾患に関する医療機器の取り扱いを主に行っている企業です。

他社の医療機器製品を取り扱う「商社」としての事業と、自社で製品を開発・製造して販売する「メーカー」としての事業、両方を持っている企業です。

特に近年は自社製品の製造販売に力を入れており、利益率を大幅に改善することで株価を上昇させてきました。

 

取扱商品は4領域に分類される

日本ライフラインが扱う商品は4つの領域に大きく分別されています。

  1. リズムデバイス
  2. EP/アブレーション
  3. 外科関連
  4. インターベンション

それぞれの概要は以下の通りです。

1. リズムデバイス(売上構成比:17.1%)

 不整脈治療に使われる、体内植込み型機器。

2. EP/アブレーション(売上構成比:48.1%)

 不整脈の検査や治療を行うための、ディスポーサブル式の電極のついたカテーテル(細い管)などの医療機器。

3. 外科関連(売上構成比:27.1%)

 本来の機能が失われてしまった血管や心臓の弁を人工の器官に置き換え、治療するための医療機器。

4. インターベンション(売上構成比:7.6%)

 カテーテル(細い管)を皮膚を通して血管内に挿入し、心筋梗塞や先天性の心疾患などを治療するための医療機器。

 

最も売上規模が大きいのは「EP/アブレーション」となっています。

 

日本ライフラインの2018年3月期業績は好調!

2018年3月期の決算内容は次の図の通り大幅な増収増益を達成しています。

 

 

過去10年間の日本ライフラインの業績と比べてみても、ここ数年の急激な売上と利益の伸び率に匹敵する良好な決算とみることができます。

また、決算短信を見てみると、販管費は増加しているものの約11%程度しか増加していません。

売上の増加分に対してコストをかなり抑えられているようです。ただ、研究開発費が逆に今期は減少しているところは気になりました。

自社製品開発の促進によって高い利益率を維持していた日本ライフラインですから、研究開発費を減らしてしっかりと投資できていないのでは?と少し心配にはなりました。

下の図を見るとわかる通り、日本ライフラインの業績が2015年から急激に売上・利益ともに上昇し、特に利益が急激に増えています。

その理由は自社製品の売上割合が増えることで、利益率が改善していることによるものですから、研究開発費への投資は日本ライフラインにとって重要な投資のはずです。

 

 

 

2019年3月期予想は弱気?

一方、2019年3月期の業績予想は弱気な数字に見えます。

 

特に利益面での伸びが一桁にとどまっています。

その内訳についても公表されています。

 

 

その要因として、日本ライフラインが挙げているのは以下の通りです。

  • 2018年3月期で発生していた未実現利益調整が存在しないため
  • リズムデバイス事業の供給面に課題があり販売数量減少見通しのため
  • 保険償還価格の引き下げに伴う売上総利益への影響のため
  • 自社製品比率の低下のため
  • 販管費の増加(新商品広告宣伝費の増加、自社製品開発費用の増加、新商品の薬事承認取得に向けた治験費用や検査費等の増加)のため

 

販管費の増加については将来価値への投資という意味ではある程度は問題ないのですが、2018年が1,590百万円ですから、それに比べて約1.5倍になっているのは増えすぎな感じもします。

先ほど述べた通り、研究開発費が2018年は少なかったですからその反動で増やしているのか、もう少し詳細は気になるところです。

しかしもっと気になるのは「保険償還価格の引き下げに伴う売上総利益への影響」と「自社製品比率の低下」です。

 

保険償還価格の引き下げについて

価格管理において大きな要因になるのが、2年ごとの償還価格の改定である。厚労省では実勢価格(病院への納入価格)を調査し、それに基づいて償還価格を決定するため、病院との交渉で納入価格を値引きするとそれが将来の償還価格の下落につながる。さらに、医療機器の場合は機能区分ごとに償還価格が改定されるため、自社の製品の価格を維持しても、他社が価格を下げていれば償還価格が低く改定されることになる。

「医療機器の戦略的な価格管理」より引用

 

カテーテルなどの医療機器の場合、病院への納入価格の低下が償還価格を決めているようです。

その償還価格が低下しているということは、競合が表れて価格が低くならざるを得ない状態になっているのかな?と感じます。

もしそうだとすると、これまでの高い営業利益率を維持することが市場として難しくなり、長期的な成長鈍化につながる可能性があります。

 

自社製品比率の低下

大型の仕入商品である薬剤溶出型冠動脈ステントの販売増により、売上総利益率は低下する見通し

「2018年3月期決算短信」より引用

 

仕入れ商品の販売増により自社製品販売比率が低下し、利益率も低下する見通しということです。

これまで自社製品比率の上昇に力を入れてきていましたから、自社製品比率が低下して、利益率も低下するのは懸念と考えられます。

とはいえ、営業利益率は22.7%を予想しており、かなりの高水準を維持しています。これ以上の利益率とすることは現実的に難しいでしょうから問題ないレベルでしょうかね。

 

株価の動向

 

今回の決算発表を受けて、株価は大幅に下落しています。

3,200円ほどだった株価も、現在は2,600円程度になっています。

予想PERは約30倍です。

以前、私が所有していた2017年5月ごろは21倍でしたから、それに比べると割高な水準です。

今回の決算発表を受けて、日本ライフラインの買戻しをするかどうかは判断難しいですね。

ツイッターなんかの反応を見ていると、結構この下落を機に買い増している方も多いようですが、私はもう少し様子見しようかと思います。

年始から株価は上下していてあまり元気もなかったので、ここから急激に株価が上昇するイメージもできないですし。


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【随時更新】私が分析した過去企業分析記事・総まとめ

2018.05.13


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