超高成長企業ベクトル(6058)のビジネスモデルと業績を分析してみた

こんにちは。

北朝鮮のミサイル問題などで市場の変動は激しいですね。私の保有銘柄は下がっており、含み益減らしております。

こういうときこそ優良銘柄を拾えと言いますが、これまでの上げ相場からすると調整が入るとすればもう少し長引くのかなと考えてます。

さて今回は、ベクトル(6058)のビジネスと業績について分析してみました。

ベクトルは結構前からその高成長から気にはなっていたのですが、最近株価が下落しているので、注目しております。

今回、ベクトルという会社について調べてみて感じたのは、

「ものすごくシナジー効果が高い事業ポートフォリオを持ってるなぁー。」

ということです。

ベクトルはPRに特化した企業であり、グループ内に多くの企業を抱えていますが、それぞれがPRをキーワードに非常に高いシナジー効果を与えながら成長している企業です。

スポンサーリンク

ビジネスモデルと強み

PRビジネスを中心とした事業を行っている企業です。

ビジネスモデルとしては、企業が商品リリースを行い、それを顧客に認知してもらうまでのアプローチを包括的にサポートしています。

「株式会社ベクトル 2017年2月期 決算説明資料」より引用

ベクトルの事業の流れとして、

  1. 商品のリリースに伴うニュースリリースの発行
  2. 商品PRイベントの運営
  3. イベント時の動画撮影と編集をし、PR用動画を作成
  4. 「NewsTV」メディアでの動画公開および、リターゲティングなどによるターゲット顧客訴求
  5. SNSインフルエンサーによるターゲット顧客訴求
  6. 提携メディアへの展開による掲載

これらをすべて各グループ会社が担うことができ、様々なPR戦略提案を顧客企業に行うことができることが大きな強みになっています。

また、テレビや新聞といったマスメディア広告が数千万から数億円といった巨額投資となっているのに対し、ベクトルの扱うPR広告はネットメディアを媒体とした、ターゲティング広告を主としており、少額からPR展開することができることも、多くの顧客企業を抱えられたことに寄与したようです。

マス(大衆)向けの広告PRは商品ターゲットとなる顧客に届けるうえでは効率が良いとは言えません。ベクトルが特化しているネットメディアによるPR広告では、ターゲット顧客へのターゲティング広告を行ったり、広告を見た顧客のどの程度が動画を再生したり、広告をクリックしたかといった情報を定量的に計測することが可能であるため、企業からすると効率的な商品PRを行える点が大きなメリットと言えるためです。

さらに、スマホとSNS全盛の今日、特定層に対して大きな影響力を持つインフルエンサーとのパイプを持っている点も強みといえるでしょう。

以下、ベクトルの社長である西江氏のインタビュー記事より引用です。

PRの圧倒的な強みはコストパフォーマンスです。当社では、記者発表会の模様を無料で動画撮影し、実際にリーチした分だけの成果報酬を頂戴しています。仮に200万PVに対して200万円を頂いたとして、1ページにつき200万円かかる雑誌広告と、どちらを選びますか。

(中略)

このようにコストを抑えられるのは、1社から高額なコストを負担していただくのではなく、より多くの企業に同じ手法を応用できるビジネスモデルならではの強みともいえるでしょう。

「株式会社ベクトル 西江 肇司 のストーリー」より引用

過去の業績と今後の成長見込み

過去の業績は超高成長

「株式会社ベクトル 財務ハイライト」より引用

過去の業績を見ると、きれいな右肩上がりとなっています。売上・利益ともに大きく成長していることが分かりますね。

成長率を見ても安定的に30%前後、平均すると30%強の高成長を続けていることが分かります。

参考として同業他社である、プラップジャパン(2449)の業績成長率も計算してみました。

こちらと比べると、ベクトルは平均成長率が高いのはもちろん、非常に安定的な成長を遂げてきたことが分かりますね。

(ただし、プラップジャパンはベクトルに比べるとPERがかなり低く、単純にこれだけを見てベクトル株に投資すべきかどうかは別問題です。)

ベクトルのPERは約37倍程度あります。

この数字は決して低くなく、高めのPERであるため、それ相応の成長率に裏付けされる必要があります。

2014年から2018年予想までの、EPSの平均成長率は32.8%です。

ここから計算するPEGレシオは、約1.13です。割安というほどではありませんが、PER的には妥当なところでしょう。

中期目標はかなり高い!ハードルも高そう!

「2017年2月期 決算説明資料」より引用

ベクトルは中期計画目標として、営業利益を2020年に100億円にするとしています。

4年で22億円から100億円にするということは、年率46%の成長を遂げる必要があります。

過去の業績から見ると、年率46%はかなり難しい目標であるといえそうです。一方で、力を入れている動画PRについては市場の成長が著しく、成長に向けた投資の集中によって、かなりの高い成長が見込める可能性はあるかもしれせんね。

インターネット広告のなかでも動画広告の分野の成長が著しく、株式会社サイバーエージェントが平成28年11月に公表した動画広告市場に関する調査によると、平成28年の動画広告 の市場規模は842億円(前年比57%増)となり、その後も高い水準で成長を継続し平成34年には2,918億円に達する見込みであることが示されています。

「株式会社ベクトル 2017年2月期 決算短信」より引用

とはいえ、結局、将来は分からないですし、企業の説明は都合のいい内容しか出さないはずですから、鵜呑みにするのも危険です。話半分くらいに考えておくのがよさそう。

また、市場参加者がこの内容に対してどの程度の信頼を抱いているのか、は気になります。もし期待が大きかったとしたら、期待を裏切られたときの反動は大きいですから。

買い判断は?

ベクトルに投資をするかどうかを判断するうえでは、

「今後もこの高成長を続けられるのか?」

というのが最大の関心事となります。

「メディア定点調査 – 博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所」より引用

上図を見ると、マスメディアの代表であるテレビ・ラジオの接触時間はここ10年で減少し、スマホ接触に割く時間が劇的に増えています。

スマホは自分の好きな情報を好きなだけ拾ってみることにおいて非常に便利な道具です。ツイッターやインスタグラムで、自分好みの情報を提供してくれるユーザーをフォローすればいいわけですから。

その中で個人個人に合った広告を効率的に出す仕組みは相性が良いです。Googleもこのやり方ですね。SNSのインフルエンサーとのコネクションがあるのもここで強みになりそう。

(個人的には動画広告がどの程度ニーズがあるのかは少しイメージしにくいです。わざわざ新商品の動画広告まで見るのかなーと。)

さて、

「今後もこの高成長を続けられるのか?」

という事情に関しては、

「中期目標(年46%成長)は難しそうだが、これまで同様の成長は望める」

と考えます。

理由は、

  • 過去数年安定的に高成長を達成してきた
  • 強みが現在まで培われた現代人の生活習慣に合っている

です。

株価の妥当性ですが、現在のPERは約37倍であり、低くはありませんが成長率からして高くも無いです。

ということで、「買い検討候補入り」とします。

リスクとしては、現在の市場は調整局面の雰囲気ですから、高成長高PERな株は株価の調整が入りやすいので注意が必要そう。