
先日、ゲンキー株を新規購入しました。
OATアグリオを全て利確しましたので、その現金を使っての購入です(^^)
OATアグリオ利確。
代わりにゲンキー買いました。
業績悪くないし、経営戦略もうまく回ってる。また株価も割安と判断。— チョーコク (@chokoku_J) May 11, 2017
ゲンキーは北陸地方を中心にドラッグストア展開を行なっている企業で、前々から気にはなっていたもので、過去には分析記事も書いております。
詳しいビジネス内容については、過去記事をご参照ください。
以前はビジネスモデルを主に分析しました。
今回は、現状の業績確認とともに財務状況の確認もします。
また、株を購入する上での現在の株価とリスクについても触れています。
業績は相変わらず好調
業績は先日の分析時点と変わらず右肩上がりで、2017年6月期は大幅増収増益、四季報予想では2018年6月期も同様に増収増益を予想しています。
先日発表された、第3四半期決算内容を見ても、二桁の増収増益を続けていて、高成長を安定して出していることがわかります。

2017年6月期第3四半期決算より引用
財務は良いとは言えない
ゲンキーの自己資本比率は、20%台と低めです。
キャッシュフローを見ても、投資CFが営業CFを上回るマイナスとなっている状況が続いています。
一方、財務CFは大きくプラスとなっており、金融機関からの借り入れ資金を元に会社運営を行なっていることが分かります。
過去の決算短信を見ると、投資CFのマイナス分は、ほぼ「有形固定資産」の購入に充てられています。
つまり、店舗拡大資金として投資されているということですね。
原因はビジネスモデル?
ゲンキーはドミナント戦略を主なビジネス戦略として掲げています。
ドミナント戦略は簡単にいうと、特定地域に集中して店舗を展開することで、物流、マーケティング、広告などを効率化させて競争力を強めるというもので、一気にシェアナンバーワンまで到達させるものです。
そして、競合他社を追い出せればその後は安定的に美味しい汁が吸えると。
セブンイレブンをはじめとするコンビニがドミナント戦略を行ってきました。
ドミナント戦略を成功させるには、中途半端な集中出店では意味がなく、スピード感を持って素早く店舗を展開する投資が必要です。
特定地域である程度の出店規模にならないと、ドミナント戦略のメリットを享受できませんから。
つまり、本業による売上・利益以上の投資を短期間にする必要があり、それによって借入が大きくなり、キャッシュフローが悪化したように見えるのだと思われます。
ゲンキーは北陸地方ではドラッグストアとしてナンバーワンのシェアを既に握っていますが、最近は岐阜、そして、愛知への拡大を明言しており、大型店舗を積極的に開店しています。
それがビジネスモデルに対して巨大な投資資金を必要とする原因でしょう。
ゲンキーの社長のインタビュー記事を見ても一大経済規模をもつ愛知への進出には、かなりの力を入れていることが分かります。
それでも問題はないと思う
私はそれでもゲンキーは問題ないと思います。
そもそも、財務状況については、きちんと融資を受けられている間は現状で問題ないですし、逆にドミナント戦略を掲げながら、中途半端な投資をだらだらやっていては勝てる訳がないです。
そういうやり方で拡大し、利益を出すビジネスモデルなのだから。
少なくとも現状は売上と利益が本業で出せている、というだけで問題はありません。
しかし、もちろんリスクは考えておくべきです。
例えば、自己資本比率を高めるために、増資を行なって財務健全化を図る可能性はあります。
それによって株価は下がる可能性ですね。
あとは、そもそものビジネスが上手く行かなくなった場合は、、、最悪のことになり易い、とかね笑。
リスクを理解したうえでの投資が必要
先日のゲンキー分析記事では、単純に薬王堂と比べて株価は割安、と書きました。
現在も予想PERでは15倍程度でそれほど高くなっていませんが、今回書いたようなリスクを理解したうえで、株価が割安と考えるか、割高と考えるか、する必要があります。
一方で、本業であるドラッグストア運営がうまくいかない兆候を示しだした場合は、かなり危険なリスクとなりますので、そこは意識して投資するのがいいかなと思います!