今回は私の投資手法について書いていきます。
投資先企業を見つけ、精査し、買い、売るという一連の流れを全て説明します。
株式投資には星の数ほどの手法があります。割安株投資・成長株投資・モメンタム投資などなど。
私の投資手法は「成長株投資」に分類されると思います。
今回紹介する方法を読めば、成長株投資を目指している、行っている方の参考になるはずです!
この方法を基本にして更にご自身で改良されてももちろんいいでしょう。
目次
企業の選別
私の投資する企業は、以下の2つを持つものが基本です。
- 力強く増収増益している
- ビジネスモデルに独自の強みがあり簡単には崩れない
具体的にどうやって見つけていくのかから書いていきます。
出会う
最初の投資先の企業との出会い方は大きく3つあります。
- 会社四季報で知る
- ツイッターで知る
- 雑誌や株探で知る
最近は、四季報とツイッターで出会うことがほとんどですね。雑誌や株探は時間があるときにちらっと見る程度です。
これらのツールを使って自分の投資基準を満たす企業を見つけていきます。
調べる
では、具体的に何を基準に興味を持つのか。
まずは直ぐに調べられる数字をもとにしてフィルターにかけます。
このステップでほとんどの企業は投資対象から外しています。
- 直近3年間の営業利益が前年比プラス20%以上
- 直近3年間の売上が前年比プラス10%以上
- PERが極端に高すぎない
- 配当は高い方が望ましいが特に拘らない
これらの基準を満たすかをざっと見て、ふるいにかけます。
過去の業績を調べるときには、視覚的にグラフ化してくれる「GMOクリック証券」 を活用しています。
GMOクリック証券では下の図のように、過去10年分の貸借対照表、損益計算書、キャッシュフローを無料でグラフ化してくれるので、直感的にその企業が高成長企業かどうかを判断することができます。

「調べる」というステップでは如何に多くの企業を効率的にチェックできるかが重要ですからこのようにパッと見て判断できるGMOクリック証券の機能は欠かせません。
ここがオッケーだったら、もう少し深く突っ込んで調べていきます。
会社が発行している、決算説明会資料→決算短信 の順で以下の点を確認するのが効率的です。
- ビジネスモデルが理解でき、競合優位な点がある
- 中期経営計画があれば、その実現性が過去実績からしても高い
こんな感じです。
ここが一番時間がかかります。
特に、決算説明会資料は図が多くて分かりやすいので最初に読むにはとっつきやすくておススメです!
情報が足りなかったら、ググったりしながら納得いくまで調べます。ツイッターを検索して、過去に誰かが分析記事を書いてないかを調べてもいいと思います。
ここで、シェアードサーチのレポートを読んだり、株探のニュースを読み込んでもいいでしょう。
こちらの記事も参考になると思います。
とにかく重要なのは、自分の中で、その企業の強みに納得感を持てるか?今後も成長を維持し続けるストーリーを作れるか?を意識します。
この辺りの具体的なやり方は企業分析記事を参考にしてみてください。
買う
株価上昇が勢い付いたところで買う
ここまで見て良さそうな企業なら、監視銘柄リストに追加してテクニカル的な投資タイミングを見極めます。
と言っても参考にするテクニカル指標はそれほど複雑ではなく、シンプルです。
- 三角保ちあい、ボックスレンジなどの上値抵抗線を明確にブレイクしたか
- ブレイク時に出来高が十分に増えているか
ここまでの調査で候補に残った企業であれば、好業績、高成長な企業のはずですから、株価は上昇トレンドであることがほとんどです。
ですが、上昇トレンドの中でも一時的にボックス相場や上値抵抗線に押さえつけられて株価が伸び悩んでいることは案外多いです。
そういった状況を破る力強い株価上昇が発生したタイミングを掴むことを狙います。
特に上値ブレイクした際に、出来高が大きく増加している方が望ましいと考えます。それだけ上昇に力強さがあるということでしょうから。
基本は上値追随する形で買いを入れますが、上昇トレンドの中の下値サポート線付近での押し目買いをすることもあります。
逆に下落トレンドの株には手を出しません。
資金を分割して買う
いざ買いに入るときには全資金を一気に投入することはしません。
目安としては、全投資予定資金の5%程度が一度の投資の上限になるようにしています。
そして、目論見通りに株価が上昇し、再び高値をブレイクした際に更に追加で5%を新規に投資します。
これを何度も繰り返すイメージです。
高値のブレイクはそれほど頻繁に起きることではないので、数ヶ月から数年の長丁場に渡って投資をしていくことになります。
このように分割しながら投資をする理由は主に2つ。
- 一度に大量の資金を投入した直後に暴落した際のリスクを減らせる
- 一つの企業を長く観察することで、事業の理解と株価動向のクセをつかみやすくなる
リスクを減らせるのは分かりやすいですね。
企業の理解が深まると決算発表時の株価の動きに対して対処しやすくなると感じています。つまり、自分がその企業のどの部分に対して魅力を感じて買ったのか、という理由が明確になり、その決算内容だったら、売るべきなのか、それとも買うべきなのかの判断が容易になります。
最近だと、ネットマーケティングの例が分かりやすく、一度に投資資金投入するのではなく、細かく投資を行っていることが分かると思います。
売る
次に売り方に対する基準について、現在の私のやり方を書いていきます。
買い判断理由が無くなった
これがよくあるパターン。
その株を買った理由が無くなったときには素直に売却します。
ビジネスモデルに魅力を感じて買った株なのに、そのビジネスモデルに勢いが無くなったり、前提としていた市場環境に変化が起きたりした際に判断します。
判断材料としては、企業が発表している月次報告書や決算短信が役に立ちます。
去年は、ゲンキーやレントラックスをこの理由で売却しました。
株価が上がり過ぎた
上手く投資した企業の株が上がったとしても、永遠に上がり続ける株はほとんどありません。
業績に問題がなければ長期的には上がることは多いですが、一時的な調整でも数十%程度下がることもあります。
そこで、株価が過熱したと判断したときには株を売るようにしています。
具体的な水準としては、
- 日足で7,8日のうちほぼ毎日勢い良く株価を上げている
という点が主です。
私は日足のレベルで見ることが多いですが、もう少し長期的に見て、週足見てもいいと思います。
いずれにしてもこの水準になった場合は業績が良くてまだ株価が伸びると思っても一旦売却するようにしています。
最近は、マークラインズ株とFPG株の株価が上がり過ぎと判断して売却しました。
損切り水準に達した
損切りやる派、やらない派、どちらもあるかと思います。どっちが正解かは投資スタイルによって変わってくると思いますが、私の場合は以下の理由で損切りを導入することにしています。
- 高成長、高PER株への投資なので成長期待感の後退が株価暴落に繋がり得る
割安株へのバリュー投資や高配当株投資でしたら、多少の損が出ても耐える、むしろ追加買いを入れるという選択肢もあるのでしょうが、私の投資先は比較的リスクの高い高成長株が多いので株価が想定より下がれば損切りをするようにしています。
高PER株の場合、現在の企業収益だけでなく、将来の成長後の企業収益を見込んで株価が高くなっています。つまり、この将来の成長期待が崩れると、PERの見直しが起きて一気に株価が崩れることになります。
つまり、低PER株に比べて株価が落ちる速度が早くなりがちですから、下げ出したら全力で逃げるのが私のやり方です。
損切り水準としては、買値よりも8%下がったときとしています。残念ながらこの水準に達した際にはいくら業績がよかったとしても、強制的に売り注文を出します。
という思いが出てくるのは当然ですが、更に下落して数十%も損失が出てから損切りするのは最悪です。ココは心を鬼にして損切りするようにしています。
最近は、スタートトゥデイ株を購入しましたが直後に下落して損切りしました。
スタートトゥデイ株は損切り直後に株価が上昇して悔しい思いもしましたが、これはしょうがないですね。
それよりも買いのタイミングとして何がいけなかったのか?を反省するようにしましょう。
当ブログでは毎月取引記録を図解付きで公開しています。
そちらの取引記録記事も参考にしてみてください。
株の売り方は本当に難しいです。業績が良く、上げ続けていた株価も一度も期待外れの決算で暴落し、長い期間をかけて作った利益が一瞬で吹き飛ぶことはよくあります。売るタイミングを間違えなければ、株式投資の利益は一気に増えていくでしょう。
もっと詳しく
今回、私が現在主に使っている手法を書きました。
読んでいてお分かりの方もいたかもしれませんが、実はこの投資手法は、オニールの投資法に非常に強く影響されています。
彼の投資法を一言で表すと、「大きな株価上昇材料が発生した時の上昇トレンド入りにいち早く乗っかり恩恵を受ける」というものです。
オニール投資法については、オニールの成長株発掘法という超有名な本が出版されています。
この本では、投資先の企業の選定として「CAN-SLIM法」という手法によって行うことを推奨しており、私も完全には則っていませんが、かなり参考にしています。
また、取っ手付きカップ型チャートの出現による株の買い付けといった、具体的な株購入タイミングの解説だけでなく、出口戦略についてもかなり具体的に説明されています。
私の投資方法に興味を持って更に詳しく知りたい方は、是非オニールの投資本を読むことをオススメします。
記事内で紹介したGMOクリック証券の口座開設はこちら
こちらの記事もどうぞ!