日経新聞と提携する「note」がただの売買手段からメディアに進化する日は近い!

noteアイコン ビジネス展望

クリエイターメディアプラットフォーム「note」やコンテンツ配信プラットフォーム「cakes」を運営するピースオブケイクは8月3日、日本経済新聞社、日本ベンチャーキャピタル、新潟ベンチャーキャピタルを引受先とした第三者割当増資により、約4億円を調達したことを明らかにした。

そのうち日経新聞社とは業務提携も締結(日経新聞側では今回3億円を出資したことを発表)。合わせて日経新聞社の常務取締役である渡辺洋之氏がピースオブケイクの社外取締役に就任している。

今後両社では双方の強みを生かした新しいサービスの開発・運営を共同で推進していく方針。具体的にはnote上での日経コンテンツの展開、日経上でnoteクリエイターの表現活動の展開、新サービスの共同開発などを進めるという。

「TechCrunch」より引用

「note」を運営する株式会社ピースオブケイクが日本経済新聞社をはじめとする企業から4億円調達したそうです。

 

 この記事で言いたいこと
日経と提携することで「note」はメディアに成り、より強固な体制を築ける!
 

 

「note」はクリエイターのための売買プラットフォームサービス

「note」といえば、2,3年前にブロガーを中心にしてネット界隈でブームとなったサービスですね。

「note」を一言で説明すると、「クリエイターが自分のコンテンツを自由に販売することができるプラットフォームサービス」です。

文章や音声の販売ができるのですが、主に文章を書くライターによるコンテンツの販売が中心に行われています。

チョーコク
私自身も大好きなサービスで、気になった記事があったら有料記事であってもよく購入しています!

 

人気のあるブロガーやインフルエンサーが自分のブログ執筆と並行して、情報商材のような記事を有料記事化して販売するために「note」が好んで使われています。

文字コンテンツを販売するという意味では通常の本も同じですが、「note」記事と本には大きな違いがあります。

 

  • 「note」の販売手数料は15%程度と安く、本の印税に比べてクリエイターの取り分が大きい
  • 「note」では数千字程度の短文記事でも気軽に販売できる
  • 「note」では在庫リスクを持たない

 

特にクリエイターの取り分が非常に大きいのが特徴で、本の場合、印税収入は売上の10%程度と言われていますが、「note」の場合は売上の85%程度がクリエイターに入るため、単純に考えると本の1/8の売上でもクリエイターの収入は「note」の方が大きいことになります。

これが「note」で記事を公開する大きなモチベーションになって、ライターの間で人気になっているようです。

 

現在の「note」はメディアではなく、ただの売買手段である

さて、そんなクリエイターがコンテンツ販売できるプラットフォームである「note」ですが、現状はプラットフォームの名の通り、「ただの売買するための手段」としての役割であるというのが私の認識です。

つまり「note」を利用するユーザーの購買行動は、

 ✕「note」にアクセスして面白そうな記事を探し、見つけたら買う!
 ○ いつも見ているブロガーが書いた記事を「note」に買いに行く!

となっているのが現状です。

図にすると以下のような感じ(汚くてすみません!)

noteの利用者フロー

つまり、最初から自分のお気に入りのライターが書いた、あるいは宣伝した記事があるから「note」にそれを購入するためにアクセスするのです。

これは「note」がメディアというよりも「ただの売買手段」として使われていることを意味しています。

それを裏付けるものとして、「note」サイトへのアクセスは圧倒的にSNS(ソーシャル)からの流入が多く、なっており、クリエイターが自分のSNSを使って拡散して集客していることがわかります。

note流入元画像

 

クリエイターコンテンツの売買手段にとどまることのリスク

「note」がクリエイターコンテンツを購入するための手段であること自体は一つの強みです。

影響力のあるクリエイターが「note」を販売手段として使い続ける限り、「note」運営者は広告宣伝費を使わずとも勝手にクリエイターが宣伝して売上貢献してくれますから。

しかし、「ただの売買手段」であるということは、クリエイターからするとスイッチングコストが低い、ということに繋がります。

メディアではない「note」自体に集客力がないので、クリエイターは自分の取り分が多いかどうかが最大の関心事になりますから、他に似たような販売手段が現れて、販売手数料が「note」よりも有利であればそちらに容易に切り替えることになります。

チョーコク
「売買の手段」であり続ける限り、常に販売手数料の競争にさらされるリスクがあるんですね。

 

安定的に良質な記事が流入することで「note」はメディアと成り、圧倒的競争力を得られる

ただの手段である限り、「note」は企業間の競争にさらされるということを説明しました。

ではこの競争で勝つ方法は次の3つでしょうか。

 

  • 事業の最適化によって販売手数料を下げられるようにする
  • クリエイターに品質の高い商品を作ってもらえるサポートをする
  • 「note」自身に拡散力と集客力をもたせる

 

1つ目は結局は販売手数料の値下げ合戦による消耗戦に突入することになりますから良い手ではなさそう。

となると、2つ目か3つ目になりますが、「note」は今回の日経新聞との提携によって、3つ目の戦略の方向に進んでいると思われます。

「note」に拡散力と集客力をもたせれば、「note」にダイレクトにアクセスして滞留するユーザーが増え、「note」の中で新しいクリエイターを知り、購入する、という流れができます。

クリエイターからすると、自分のブログやSNSを使った集客にプラスして、新規のファンを獲得することができるわけですから、非常に嬉しい効果ですから、クリエイターが「note」を離れることもなくなり、競合他社が真似できないプラットフォームへと進化できるわけです。

ではこの拡散力と集客力を得るにはどうすればいいか?

答えは簡単です。

個人ブログでも良質で継続的な記事を書き続ければ、アクセス数は増えてファンも増えますよね?

結局は新鮮で良いコンテンツがあれば、ウェブのアクセス数は増えて、滞留するユーザーも増えますから、日経新聞のような、大手で情報の品質も高いメディアと提携し、そのコンテンツを展開してやれば、自然と「note」にダイレクトアクセスするユーザーは増えるはずです。

その結果、クリエイターのコンテンツにもアクセスが増え、クリエイターが儲かれば更に多くのクリエイターとコンテンツが集まり、更にアクセスが増える、という好循環が生まれるわけです。

 

もちろん、日経新聞のような大手既存メディアに頼らなくても、「note」のクリエイター達がせっせと高品質のコンテンツを「note」上で公開し続けてくれれば、「note」にアクセスして滞留してくれるユーザーは緩やかに増えるでしょう。しかしそれをやっていては「note」にそういった滞留してくれるユーザーを大量に獲得できる”メディア”になるには相当な時間がかかります。

その間にも他の競合が現れて、同じポジションを取っていってしまう可能性がありますから、大手既存メディアと提携して一気に”メディア”となれるようにブーストをかけるのは当然必要なことだと思います。

 

まとめ

  • 現在の「note」はクリエイターがコンテンツを販売するための手段にしかなっていない
  • 「ただの売買手段」のポジションでは長い成長は難しい
  • 大手既存メディアと提携することで「note」に滞留するユーザーを一気に増やして圧倒的な競争力を得ることができる

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