私の保有銘柄の一つでもあるSMS(エス・エム・エス)の2017年3月期決算が昨日発表されたので、早速チェックしてみました。
結論から言うと、良い意味でも悪い意味でもサプライズの特にない内容ではありますが、満足いく内容だと思っています。
売上・利益とも大幅増だが

SMS 2017年3⽉期(第14期) 決算および会社説明資料より引用
売上・利益ともに大幅増といった内容となっています。
20~30%増というのは普通に考えたら素晴らしい内容ではありますが、計画を見るとわかる通り、計画通り、むしろ売上に関しては少し下回っております。
SMSはPER40倍強となっており、高成長は市場で織り込まれている企業で期待値が高いだけあって、今回の発表は上述の通り特にサプライズのない内容といえます。
キャリア分野事業内容をチェック

SMS 2017年3⽉期(第14期) 決算短信より引用
こちらの表を見るとわかるように、エス・エム・エスではキャリア分野事業が最も大きい売上を占めており、その動向は重要であると考えています。
今期より介護職紹介サービス「カイゴジョブエージェント」を開始しており、それらが介護人材紹介の売上を押し上げています。
友人の家族が介護職をやっているのですが、介護の現場においては本当に人手が足りておらず、人が引っ張りダコな状態らしいです。その意味でもこの分野の成長性には今後も期待できるかと思います。
しかし、規模で言うとエス・エム・エス社内でもまだまだといったところでしょうか。
一方、最も売上が大きい「医療 人材紹介」については全体から見ると成長率はいまいち。
しかし、ここの成長率はここ数年こんなところで落ち着いていますし、安定期になっていると考えられます。
以前の記事で書いたように、海外分野の売上成長は今期についてはあてにならないので、全体の20%超売上成長を今後も維持するには、既存のキャリア分野は二桁以上の成長率をたたき出してほしいところなので、正直いまいちかなー、という印象です。
介護分野事業内容をチェック
介護についてはキャリア関係以外にも、介護事業者支援サービス「カイポケ」を展開しています。
2014年のコンセプト変更に伴うサービス一新と月額料金の増加に伴い、会員が減っていましたが、現在は持ち直しています。
会員数が増加し、今後、よりストック性のあるビジネスができるようになるのは非常にいい傾向であると考えています。

SMS 2017年3⽉期(第14期) 決算および会社説明資料より引用
来期計画は想定通り

SMS 2017年3⽉期(第14期) 決算および会社説明資料より引用
来期の計画は想定通りです。
今までの成長性から言うとすこーし物足りない感もなくはないですが、こんなものですかね。。。
今後の注目ポイントは、
- MIMSが今後どれほど売上貢献してくれていくのか?
- 介護キャリア・サービス分野の高成長が続くか?
まとめ
今回の決算発表に伴う市場の反応は月曜日のお楽しみ、として、今期の決算内容はネガティブな受け止められ方はしないと思いますが、来期計画の伸び率が現在のPERに見合うかどうかが微妙なラインですね。
ちなみに、過去の売上と利益の推移を出しておきます。


これらを見ると、ここ数年の成長率で見れば決して低すぎる伸び率ではないことが分かります。
私の方針としては「ホールド」。ただし、市場のPER評価への見直しが入った場合は私が意地を張って持ち続けるのは危険なため、損切りもあり得ると思います。
さてさて、どうなることか(;´・ω・)。